NEWS 2019.06.02
2019【第2ステージ】Report&Photos

第21回ツール・ド・熊野 第2ステージ

 

 

開催日:6月1日
開催地:三重県熊野市 熊野山岳コース
距離 109.3km
気温:24.1℃(熊野市)

 

 

トマ・ルバがステージ優勝 マルコス・ガルシアが山岳賞獲得
個人総合はオールイス・アウラールが維持

 

 

 

ツール・ド・熊野3日目の第2ステージは、三重県熊野市で109.3kmのロードレース。
「熊野山岳コース」と名付けられている通り、厳しい登りが連続する。日本最大級の棚田である「丸山千枚田」の中を縫うように登る2級山岳、
曲がりくねった細い山道が続く1級山岳の札立峠、さらに丸山千枚田をもう1回登り、計3回の山越えをする。ツール・ド・熊野の最難関ステージにして、
大会を象徴するステージでもある。

 

天候は晴れ。レースの進行と共に日差しが強くなったが、木立の中の札立峠は薄暗い道が続く。

 

 

リアルスタートが切られるとアタックが繰り返されるが、なかなか逃げが容認されない時間が続く。
10名ほどの集団が先行する場面もあったが、差が30秒以上開く前にメイン集団が吸収していく。
約30kmを走って1回目の丸山千枚田の登りに入ると、マルコス・ガルシア(キナンサイクリングチーム)が中腹から単独で先行し、山岳賞ポイントを先頭通過する。
この登りでバラバラになった集団は、丸山千枚田からの下りとその後の平地区間でまとまり、40人前後の集団となる。

 

 

抜け出す動きが無いまま1級山岳に指定される札立峠の登りへ入ると、リーダージャージのオールイス・アウラール擁するマトリックスパワータグと、
キナンサイクリングチーム、チーム右京の攻防が始まる。

 

 

登り口からベンジャミ・プラデス(チーム右京)と山本大喜(キナンサイクリングチーム)の2人が先行。
それをフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)を先頭に集団が追走し、ほどなく吸収する。
その後マルコス・ガルシア(キナンサイクリングチーム)とサム・クローム(チーム右京)の2人が新たに先行。
さらにクロームと入れ替わってプラデスとアウラールがガルシアと合流し、3人の先頭集団で登っていく。

 

 

山岳賞の頂上まで数km残したところでガルシアが加速。そのまま単独で登り続け、頂上を先頭通過する。
これでガルシアは2級山岳と1級山岳を先頭通過し、山岳賞争いトップに立つ。

 

 

札立峠からの下りに入り、先行していたガルシア、プラデス、アウラールらを集団が吸収。
そこからトマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)がアタックして単独先行。ドリュー・モレ(トレンガヌ・INC・TSG・サイクリングチーム)も
飛び出し、ルバを追う。

 

 

 

20人ほどまで絞られた集団は再びマトリックスパワータグがコントロール。
先行するルバとの差が2分まで開いたところで2回目の丸山千枚田への登りに入る。
頂上の山岳賞はルバが先頭通過、40秒ほど遅れてモレの順に通過して下りへ。残り10km付近、モレがルバに追いつき、先頭は2人となる。
後方集団との差は1分30秒。勝負はルバとモレの2人に絞られた。

 

 

 

フィニッシュまで残り200mの登り、先頭で姿を現したのはルバ。追いすがるモレを確認することなく勝利を確信し、
ガッツポーズを何度も繰り返した。

 

 

 

個人総合順位争いの後方集団は、アウラールを先頭にフィニッシュ。4秒のボーナスタイムを自ら勝ち取り、
2位岡篤志(宇都宮ブリッツェン)との差をわずかに広げた。

 

 

 

第2ステージ優勝:トマ・ルバ コメント

 

 

札立峠の登りでチームメイトの山本大喜が遅れたので、彼を待って集団に復帰させた。その後集団内のチームメイトの力を温存させるために
アタックした。1人が追走してきたので力を使いすぎないようにセーブして最後の勝負に備えた。勝てて本当に嬉しい。チームとして個人総合優勝を狙うのは
とても難しくなったけれど、トップ10ないし表彰台を確保出来れば最高だと思う。明日も今日のようにステージ優勝を狙っていきたい。

 

Report : KATO Satoru
Photos : FUKUMITSU Syunsuke , KATO Satoru